1次予選3日目(その3)

彼は前回も出ていて、私は気に入っていたが1次で落ちている。Bach前奏曲は非常にリラックスした雰囲気で、フーガでは一転かなり速いテンポ(一瞬ドキっとしたところもあったが)でメリハリがある。Mozartもいい感じだけどちょっと弾き急ぐ感じのところがあったかも。Chopinも流れが停滞しないのはよいが、ちょっと素っ気ないと思う人がいても不思議ではない。細部の緻密さ、丁寧さがほしいところか。スケールの大きさ、深々とした和音の響きは魅力だけど。。

  • 16 ハン ジウォン HAN Ji-Won 韓国

Bachはストレートな音でちょっと工夫無さすぎ。彼もメカニック先行タイプか。Haydnも明るく屈託のない音。もう若々しいで済まされる年齢ではないけれど(25歳)、これはこれでよいのかも。最後のChopinは、この音質(硬質な音色)でバラ4はつらいか、と思ったら果たしてその通り。しかも音質面だけでなく、表現の面でもつらかった(棒弾きとまでは言わないが)。

  • 74 鈴木 宏英 日本

Bachは彼もストレートに近い弾き方でやや機械的、というか表情がない。Haydnもインテンポで駆け抜けていく。そして音は硬質のモノクローム。指は回っているけど、音楽性面は?だった。最後のChopinは主題のオクターヴの動きがちょっと重く、昨日のLEE Hanchienの方が好みだった。また全体的に音に繊細さがほしい。ちょっと暴力的である。

  • 27 片田 愛理 日本

Bach, Haydn, Chopinともベールがかかったような潤いのある音で、音自体はそれほど悪くないけど、さすがに曲ごとにもう少し変化がほしい気もする。どの曲もそれぞれ感じは出ているが、あまり印象には残らなかった。