1次予選3日目(その4)

  • 27 片田 愛理 日本

Bach, Haydn, Chopinともベールがかかったような潤いのある音で、音自体はそれほど悪くないけど、さすがに曲ごとにもう少し変化がほしいか。どの曲もそれぞれ感じは出ているが、あまり印象には残らなかった。

  • 61 イリヤ ラシュコフスキー Ilya RASHKOVSKIY ロシア

2007年のエリザベート4位、横浜市招待国際ピアノ演奏会にも出ていて実績的には今回の出場者でNo.1か。最初のChopinは細かな表情付けと美音で聴かせる。Bach前奏曲は意外とストレートな音でちょっとテンポが不安定なところもあったが、フーガはうまくコントロールしていた。Schubertは胸に染み入るような柔らかな音色と豊かな歌心を印象付けた。ただ全体的に曲の難度的にはどうなのだろう。そこだけが不安材料である。

  • 58 ドミートリ オニシチェンコ Dmitry ONISHCHENKO ウクライナ

前回を含めて浜コンには何回かめかの出場。きっとこのコンクールが好きなんだな。気のせいか前回よりデブ化しているような。Bachはまずまず抜かりないが、Mozartは(流麗ではあるが)解釈的には峯さんの方が好みだった。アクセントとか間とかもう少しあった方がよいように思える。最後のChopinを聴くと、やはり彼にはロマン派が似合うようだ。

  • 70 シェン ジウミン SHEN Jiuming 中国

Bachはよく考えていて悪くないし、Beethovenも教科書通りの演奏ではあるが、今回そこまでも出来ていない人もいることを考えるとまずまず。Lisztも右手のメロディーはもう少し美しく歌わせたいところだが、うまく盛り上げていた。