3次予選2日目(その1)

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  • 61 イリヤ ラシュコフスキー Ilya RASHKOVSKIY ロシア

Mozartはやや大きめの音で存在感のあるピアノ。主役というか主導権を握っており、弦による伴奏つきピアノソナタのような趣さえあったが、アピールするにはそれくらいでよいかも。ソロに入ってダンテは相変わらず充実した音。なぜか2次の中桐さんのときのようにゾクゾクっとはしなかったがよい演奏だった。最後の展覧会の絵はさらに感動的で、特にババヤーガでの迫力はまさにロシアの底力といった感じ。キエフの大門に来てやっぱりゾクゾクきてしまった。

  • 33 キム ジュン KIM Joon 韓国

Mozartは悪くないが終始ピアノが出ている感じで、出るところと引くところをもう少しメリハリつけてもよかったかも。ソロに入ってからが彼の本領発揮で、プロコ7はスピード感、キレともに十分。2次の出来からしてかなり期待していたが、それ以上だった。Lisztソナタもオーソドックスなスタイルだがスケールが大きく、テクニックも冴えていた。

  • 26 實川 風 日本

彼はソロ曲からスタート。Scriabin幻想曲はそれほど詳しくない曲だが、悪くなさそう。続くProkofiev, Tchaikovskyはどちらかというと緩徐系の曲。音色で聴かせていた。最後のSchumannファンタジーは昔からの大の苦手曲なのでこれもはっきり言えないが、第1楽章出だしの掴みはOKといった感じ。だがやはり苦手曲は苦手曲。正直長く感じた。Mozartは今回2人目の2番だったが、内匠君よりよかった気がする。終楽章は楽しげだったし表情も豊かで目立っていた。